マンガで分かる Java入門講座

第2章 アプリの作成
2-4. CUIアプリケーションの作成

CUIアプリケーションの作成方法を解説し、簡単なサンプルを紹介します。

● JARファイル

 Javaでは、プログラムを拡張子「.java」のファイルに書きます。そして、Javaコンパイラを利用して拡張子「.class」の中間ファイルを作成します。アプリケーションのファイルは、この中間ファイルだけではありません。アプリケーションによっては、画像や音声などのリソースを持つこともあります。

 「JARファイル」は、中間ファイルやリソースを1つにまとめて、実行可能にしたファイルです。JARファイルの拡張子は「.jar」になります。

 このJARファイルの正体は、zipという形式の圧縮ファイルです。パソコンに解凍ソフトが入っていれば、拡張子をzipにして解凍してください。以下のようなフォルダとファイルが出力されます。

図)cui.jarの解凍結果
□ cui
├□ META-INF
│└○ MANIFEST.MF
└□ sample
 └○ Cui.class

 「cui\sample\Cui.class」は中間ファイルです。

 「cui\META-INF\MANIFEST.MF」は、「マニフェスト ファイル」と呼ばれるものです。このファイルには、このアプリケーションの各種情報が記入されています。


● マニフェスト ファイル

 マニフェスト ファイル「MANIFEST.MF」を、テキスト エディタで開いてください。以下のような内容になっています。

ファイル)MANIFEST.MF
Manifest-Version: 1.0
Class-Path: .
Main-Class: sample.Cui

 マニフェスト ファイルは、「Eclipse」でアプリケーションを出力する際に自動で作成されます。そのため、わざわざ自分で作成する必要はありません。

 将来、Javaを高度に利用したいと思った際に、こういった仕組みで動いているということを思い出してください。

 では以下に、各項目について簡単な説明を行います。

■ Main-Class

 「Main-Class」では、このアプリケーションのメインとなるファイルを指定します。

 上記のアプリケーションでは「sample.Cui」になります。このアプリケーションは、起動時に「sample.Cui」(sample\Cui.class)を呼びます。

■ Class-Path

 Javaでは、アプリケーション内のファイルだけでなく、別の場所にあるJARファイルやclassファイルも参照できます。クラス パスは、そういったファイルを指定する設定です。

 「Class-Path」が「.」とあるのは、クラス パスがカレント ディレクトリ(アプリケーションを実行したフォルダ)だということです。

 クラス パスは、「.;C:\java_lib」のように、「;(セミコロン)」で区切ることで、複数のクラスパスを指定できます。上記の例では「Class-Path」が「.」となっています。そのため、カレント ディレクトリにあるファイルだけを参照しています。


● Javaアプリケーションの実行の仕組み

 Javaでは、Java仮想マシンがJARファイルを読み取ることでアプリケーションが実行されます。今回のCUIのアプリケーションでは、以下のようにしてアプリケーションを起動しました。

説明)コマンドプロンプトでの入力
java -jar cui.jar

 この「java」というのは、「java.exe」という実行ファイルのことです(コマンドプロンプトでは、実行ファイルは拡張子を省いて入力できます)。この「java.exe」は、JDKをインストールしたフォルダに入っています。

 「-jar」というのは「この後にJARファイルを指定しますよ」という宣言です。

 この入力を、文章で表すと以下のようになります。

説明)コマンドプロンプトでの入力
入力:java -jar cui.jar

説明:java.exeファイルを実行して、「cui.jar」を読み取って処理を行う

 こうして起動した「java.exe」は「cui.jar」内のマニフェスト・ファイルを読みます。そして「Main-Class」の設定を確認して、どのファイルを実行すればよいのか調べて実行します。


● JARファイルの出力

 「Eclipse」を使うと、JARファイルを簡単に出力できます。以下手順です。

手順)JARファイルの出力方法
  1. Eclipseのプロジェクトを右クリックして[エクスポート]を選択。
  2. 「エクスポート」ダイアログが開く。
    1. 左側のリストから、[Java][実行可能JARファイル]を選択。
    2. [次へ]ボタンを押す。
  3. 「実行可能JARファイル・エクスポート」ダイアログが開く。
    1. [起動構成]で、対象となる実行構成を選ぶ。
    2. [エクスポート先]で「デスクトップ」を選び、ファイル名を「ファイル名.jar」と入力する。
    3. [完了]ボタンを押す。
  4. デスクトップに「ファイル名.jar」が作成される。

● java.exe

 「java.exe」は、javaの仮想マシンです。この実行ファイルがJARファイルを読むことで、CUIアプリは実行されます。

 実はJavaの仮想マシンには「java.exe」と「javaw.exe」があります。前者がCUI向けのもので、後者がGUI向けのものです。

 普通、Javaアプリケーションを実行する際は「javaw.exe」を利用します。こちらは、次回説明します。


● CUIアプリケーションのサンプル

 シンプルなCUIアプリケーションのサンプルです。キーボードの入力を取得して、次の行で利用します。

 変更する部分が多いので、ソースを丸ごとコピー&ペーストした方がよいでしょう。

 「main(String[] args)」のあとに、「throws IOException 」を付ける必要があるので、注意をしてください。

 「import~」の部分は、「public class Cui」内のコードをコピペすると、自動で作成されます。しかし、丸ごとコピー&ペーストした方が分かりやすいでしょう。

ソースコード)src\sample\Cui.java
package sample;

import java.io.BufferedReader;
import java.io.IOException;
import java.io.InputStreamReader;

public class Cui {
    public static void main(String[] args) throws IOException {
        BufferedReader reader = new BufferedReader(
                new InputStreamReader(System.in));
        System.out.println("Please input your name");
        String line = reader.readLine();
        System.out.println("Hello " + line + " !");
    }
}

● CUIアプリケーション作成まとめ

 マンガ中のCUIアプリケーション作成の手順をまとめておきます。

手順)プロジェクトを作成
  1. 「Eclipse」のメニューの[ファイル]から「Javaプロジェクト」を選択。
  2. 「新規Javaプロジェクト」ダイアログが開く。
  3. [プロジェクト名]に「Cui」と入力。
  4. [完了]ボタンを押す。

手順)Cuiクラスを作成
  1. 「Eclipse」のプロジェクト中の「src」フォルダを右クリック。
  2. メニューから[新規][クラス]を選択。
  3. 「新規Javaクラスダイアログ」が開く。
    1. [パッケージ名]を「sample」にする。
    2. [名前]を「Cui」にする。
    3. [public static void main(String[] args)]にチェックを入れる。
    4. [完了]ボタンを押す。
  4. 作成された「sample\Cui.java」に「CUIアプリケーションのサンプル」のソースコードを記入する。

 以下の「実行構成」を作るのが面倒な場合は、実行ボタン(緑の丸に右向き三角)を直接押してもよいです。その際は、現在エディタ部分で作業をしているプロジェクトが実行されます。

手順)実行構成を作成
  1. 「Eclipse」のメニューの[実行]から[実行構成]を選択。
  2. 「実行構成」ダイアログが開く。
    1. [Javaアプリケーション]を右クリックして、メニューから[新規]を選ぶ。
    2. [プロジェクト]の[参照]ボタンを押し、「Cui」プロジェクトを選ぶ。
    3. [名前]に「Cui」と入力する。
    4. [実行]ボタンを押す。

 以下の手順で、[起動構成]は「Cui - Cui」を選びます。選び忘れやすいので注意してください。

手順)JARファイルを出力
  1. 「Eclipse」のプロジェクトを右クリックして[エクスポート]を選択。
  2. 「エクスポート」ダイアログが開く。
    1. 左側のリストから、[Java][実行可能JARファイル]を選択。
    2. [次へ]ボタンを押す。
  3. 「実行可能JARファイル・エクスポート」ダイアログが開く。
    1. [起動構成]で、対象となる実行構成を選ぶ。
    2. [エクスポート先]の[参照ボタン]を押して「デスクトップ」を選ぶ。そして、ファイル名を「ファイル名.jar」と入力する。
    3. [完了]ボタンを押す。
  4. デスクトップに「ファイル名.jar」が作成される。

手順)出力したJARファイルをCUIアプリとして実行
  1. コマンド ウィンドウを開く。
    1. 「cui.jar」を出力した場所(デスクトップ)で[Shift]+[右クリック]でメニューを表示。
    2. [コマンド ウィンドウをここで開く]を選択。
  2. 出力したJARファイルを実行する。
    1. 「java -jar cui.jar」と入力して[Enter]キーを押す。
    2. 「Please input your name」と出るので、「yuu」と入力して[Enter]キーを押す。
    3. 「Hello yuu!」と表示される。
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この講座のマンガ部分は「箱人形マンガ(Box Comic) 」で作成しています。
作成:2013/05/14  更新:2015/08/08  [Permalink]
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