マンガで分かる Java入門講座

第6章 文字列と配列
6-7. 配列1 配列を作る

「配列」とは何か、そして配列の作り方について紹介します。

● 配列とは

 文字列は、文字を複数扱うためのプログラム的手法でした。同じように「配列」は、値や参照を複数扱うためのプログラム的手法です。

 配列は英語では「array」と呼びます。

 Javaの配列は、1つの配列変数の中に、同じ型の複数の値や参照を格納することができます。

図)文字列は文字を複数まとめて扱う
┏━文字列━━━━━━━━┓
┃┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓┃
┃┃私┃┃は┃┃天┃┃才┃┃
┃┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┃
┗━━━━━━━━━━━━┛

図)配列は、同じ型の値や参照を複数まとめて扱う
基本型の配列
┏━配列━━━━━━━━━┓
┃┏━┓┏━┓┏━┓┏━┓┃
┃┃値┃┃値┃┃値┃┃値┃┃
┃┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┃
┗━━━━━━━━━━━━┛

参照型の場合
┏━配列━━━━━━━━━━━━━┓
┃┏━━┓┏━━┓┏━━┓┏━━┓┃
┃┃参照┃┃参照┃┃参照┃┃参照┃┃
┃┗━━┛┗━━┛┗━━┛┗━━┛┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛

● 要素と要素数

 配列内の1つ1つの値や参照は「要素」と呼びます。また、この要素の合計個数のことを「要素数」と呼びます。

図)要素と要素数
┏━配列(要素数4)━━━━━━━┓
┃┏━━┓┏━━┓┏━━┓┏━━┓┃
┃┃要素┃┃要素┃┃要素┃┃要素┃┃
┃┗━━┛┗━━┛┗━━┛┗━━┛┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛

● 配列作成時のルール

 配列用の変数はは、「型[ ] 変数」として作成します。そして値は「new 型[要素数]」として初期化します。

説明)配列の作成
型[] 変数 = new 型[要素数];

ソースコード)配列の作成
int[] array = new int[3];

● 添え字による要素位置の指定

 配列の各要素には、その位置を整数の数値で指定してアクセスします。この数値は「0」から「要素数-1」の範囲で指定します。

ソースコード)添え字による要素位置の指定
int[] array = new int[3];
array[0] = 99;  // 配列の0番目の要素の値を99に変更
array[1] = 66;  // 配列の1番目の要素の値を99に変更
System.out.println(array[0]);
                // 99と出力(配列の0番目の要素の値を利用)

● 要素位置の指定によるエラー

 配列の添え字として、存在しない要素を指定するとエラーになります。具体的には、「マイナスの数値」や、「要素数以上の数値」を指定した場合はエラーになります。

図)エラーになる要素位置の指定
     ┏━intの配列 ━━━━━━━━━┓
     ┃┏━ 0━┓┏━ 1━┓┏━ 2━┓┃
     ┃┃   ┃┃   ┃┃   ┃┃
     ┃┃ 99 ┃┃ 66 ┃┃  0 ┃┃
     ┃┃   ┃┃   ┃┃   ┃┃
     ┃┗━━━┛┗━━━┛┗━━━┛┃
     ┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
 array[-1]  array[0] array[1] array[2] array[3]
  ↑                    ↑
 エラー                  エラー

● 配列変数と初期化のタイミング

 配列変数だけ先に作っておき、後でその中身を初期化することもできます。

ソースコード)変数だけ先に作る
int[] array;
array = new int[3];

● 配列作成時の要素の初期値

 配列を作成すると、その各要素は型の種類に応じて、自動的に初期化されます。

 以下、その値の表を掲載します。

表)型による要素の初期値
初期値
byte0
short0
int0
long0L
float0.0f
double0.0(0.0d)
char'\u0000'
booleanfalse
参照型null

この講座のマンガ部分は「箱人形マンガ(Box Comic) 」で作成しています。
作成:2013/05/25  更新:2015/08/09  [Permalink]