マンガで分かる Java入門講座

第2章 アプリの作成
2-5. GUIアプリケーションの作成

GUIアプリケーションの作成方法を解説し、簡単なサンプルを紹介します。

● javaw.exe

 javaの仮想マシンです。この実行ファイルにJARファイルを読み込ませることで、GUIアプリを実行できます。

 Windowsでは、JDKやJREをインストールした際に、拡張子jarのファイルが、この「javaw.exe」に関連付けられます。そのため、拡張子jarのファイルをダブルクリックするだけで、「javaw.exe」が起動して、javaアプリケーションを実行できます。


● GUIアプリケーションのサンプル

 非常にシンプルなGUIアプリのソースコードです。ウィンドウを表示して、ボタンを1つだけ表示します。

 変更する部分の方が多いので、ソースを丸ごとコピー&ペーストした方がよいでしょう。

 「public class Gui」のあとに、「extends JFrame 」を付ける必要があるので、注意をしてください。

 「import~」の部分は、「public class Gui」内のコードをコピペすると、自動で作成されます。しかし、丸ごとコピー&ペーストした方が分かりやすいでしょう。

ソースコード)sample\Gui.java
package sample;

import java.awt.event.ActionEvent;
import java.awt.event.ActionListener;

import javax.swing.JButton;
import javax.swing.JFrame;

public class Gui extends JFrame {
    private static final long serialVersionUID = 1L;

    // ウィンドウ本体
    public Gui() {
        // ウィンドウの閉じ方
        setDefaultCloseOperation(JFrame.EXIT_ON_CLOSE);

        // 位置とサイズ
        setBounds(100, 100, 640, 480);

        // ボタン作成
        JButton btn1 = new JButton("ボタン1");
        add(btn1);  // ボタン追加

        // クリック時の処理
        btn1.addActionListener(new ActionListener() {
            @Override
            public void actionPerformed(ActionEvent e) {
                System.out.println("クリック");
            }
        });
    }

    public static void main(String[] args) {
        Gui frm = new Gui();   // ウィンドウ作成
        frm.setVisible(true);  // 表示
    }
}

(2021-01-18 追記)※ エラーが出る場合の対処方法。

新しめのEclipseに同梱されている awt.dll でエラーが出るようです。以下の方法で対処するとよいです。

  1. プロジェクト配下の「JRE システム・ライブラリー [~]」を右クリックして[プロパティ]を選ぶ。
  2. [実行環境]を「JavaSE-1.8 (java8)」に変更する。
  3. [適用して閉じる]ボタンを押す。
  4. プロジェクト配下の「module-info.java」でエラーが出ている場合は削除する。

Eclipse 4.8 Poton では、新規プロジェクトを作ると、[実行環境]が「JavaSE-1.8 (java8)」になります。なので、少し古いバージョンのEclipseを使うという手もあります(古い方が軽いです)。


● GUIアプリケーション作成まとめ

 マンガ中のGUIアプリケーション作成の手順をまとめておきます。

手順)プロジェクトを作成
  1. 「Eclipse」のメニューの[ファイル]から「Javaプロジェクト」を選択。
  2. 「新規Javaプロジェクト」ダイアログが開く。
  3. [プロジェクト名]に「Gui」と入力。
  4. [完了]ボタンを押す。

手順)Guiクラスを作成
  1. 「Eclipse」のプロジェクト中の「src」フォルダを右クリック。
  2. メニューから[新規][クラス]を選択。
  3. 「新規Javaクラスダイアログ」が開く。
    1. [パッケージ名]を「sample」にする。
    2. [名前]を「Gui」にする。
    3. [public static void main(String[] args)]にチェックを入れる。
    4. [完了]ボタンを押す。
  4. 作成された「sample\Gui.java」に「GUIアプリケーションのサンプル」のソースコードを記入する。

 以下の「実行構成」を作るのが面倒な場合は、実行ボタン(緑の丸に右向き三角)を直接押してもよいです。その際は、現在エディタ部分で作業をしているプロジェクトが実行されます。

手順)実行構成を作成
  1. 「Eclipse」のメニューの[実行]から[実行構成]を選択。
  2. 「実行構成」ダイアログが開く。
    1. [Javaアプリケーション]を右クリックして、メニューから[新規]を選ぶ。
    2. [プロジェクト]の[参照]ボタンを押し、「Gui」プロジェクトを選ぶ。
    3. [名前]に「Gui」と入力する。
    4. [実行]ボタンを押す。

 以下の手順で、[起動構成]は「Gui - Gui」を選びます。選び忘れやすいので注意してください。

手順)JARファイルを出力
  1. 「Eclipse」のプロジェクトを右クリックして[エクスポート]を選択。
  2. 「エクスポート」ダイアログが開く。
    1. 左側のリストから、[Java][実行可能JARファイル]を選択。
    2. [次へ]ボタンを押す。
  3. 「実行可能JARファイル・エクスポート」ダイアログが開く。
    1. [起動構成]で、対象となる実行構成を選ぶ。
    2. [エクスポート先]で「デスクトップ」を選び、ファイル名を「ファイル名.jar」と入力する。
    3. [完了]ボタンを押す。
  4. デスクトップに「ファイル名.jar」が作成される。

この講座のマンガ部分は「箱人形マンガ(Box Comic) 」で作成しています。
作成:2013/05/17  更新:2021/01/18  [Permalink]